職場などで与えられた作業以外は何もせずにボーとしている人を見かけたことはありますか?もしかしたら、あなたの部下や同僚などでいるかもしれませんね。
職場や仕事場で上司や先輩などから指示されるまで動かなかったり仕事をしなかったりなど、そういった「指示をされるのを待っている人」のことを巷では「指示待ち人間」と呼んでいます。
指示待ち人間は、基本的には上司などから指示されるのを待っており、指示されない限りは自ら考えて仕事を探したりしません。なので、与えられた仕事や作業が終わると次の指示が来るまでは、ボーとしていることもしばしば。
しかし、その「指示待ち人間」になってしまう原因は様々あり、本人が直したい!と思っていることもあるのです。
そこで、今回は指示待ち人間にならないためにはどうすればいいのか?その「直し方」と「原因」についてご紹介しますので「指示待ち人間を直したい!」と思っている方は参考にしてみてください。
目次
指示待ち人間になってしまう原因
まず、指示待ち人間になってしまう原因は、どのようなものがあるのでしょうか?
下記のような気持ちから、上司からの指示を待ってしまう傾向があるようです。
- 失敗したくない
- 何をしていいか分からない
- 与えられた仕事や作業だけでいいと思っている
指示待ち人間にありがちな原因を知ることで、改善策が見つかるかもしれませんね。
1.失敗したくない
指示待ち人間になってしまう原因として多いのが「失敗したくない」という気持ちが働いてしまっている場合があります。
指示されてないことを自らすることで、上司や周囲から「それはやらなくてよかったのに」と思われてしまったり、「余計なことをして」と思われてしまうのが嫌だという気持ちが働いている可能性があります。
そして、指示されてないことを自らすることで褒められる可能性もありますが、それと同時に「失敗のリスクも増える」ので指示されたことだけを完璧にやっていればいいんだ!という気持ちになってしまっている可能性もあります。
2.何をしていいか分からない
指示待ち人間になってしまう人の原因として、「指示されること以外に何をしていいか分からない」といった場合もあります。
「何かしたい」と思っていても、じゃあ実際に何をすればいいんだ?と何をしていいか分からず、結局指示を待ってしまう。といったこともあるでしょう。
気持ちとは裏腹に、どうしたらいいか分からず動き出せない場合もあるでしょう。
3.与えられた仕事や作業だけでいいと思っている
与えられた仕事や作業、指示された作業だけでいいと思っているので自ら動こうとさえしてないパターンもあります。
これは、本人が指示されていること以外のことをやるつもりが最初からないので、結果周囲からは「指示待ち人間」と思われてしまっているケースです。
本人は、それでいいと思っているのが原因であり、指示されたことだけをちゃんとやってるから問題ないでしょ。と思っている場合もあるでしょう。
こういった人は、自分の気持ちを変えない限り指示待ち人間を卒業するのは難しいかもしれません。
職場で必要とされる人間は、どうしても自ら率先して仕事を出来る人です。万が一リストラなどがある場合は「指示待ち人間」から切られてしまうのが悲しい現実です。
指示待ち人間を直すには
指示待ち人間にならないためには、指示される前に自ら仕事を見つけ行動することが重要です。
しかし、上記の原因でも挙げたように「何をしたらいいか分からない!」といったこともあるでしょう。
そこで、職場などで指示される前に率先して仕事を見つけるためのポイントをいくつかあげたいと思います。
- 指示する人の気持ちになって考えてみる
- 指示されたことと同時に出来ることを探す
- 1日を通して仕事内容を考えてみる
- その作業の先を考える
- 他の作業との繋がりを考える
- 素直に聞く
1.指示する人の気持ちになって考えてみる
まず、指示される前に自ら仕事を見つけるためには、指示する側つまり相手の人の立場に立って考えることが大切です。
1日の最初に上司から、今日は〇〇をしておいてと頼まれたとします。
指示待ち人間はその作業が終わったら次の指示まで待っていますが、指示待ち人間から脱却するためには最初に指示をくれた人の気持ちになって考えてみることが大切です。
朝、最初に指示をくれた上司は、その指示の先にどんなことを求めているのか?そして、それを頼んだ意図などを考えてみるといいでしょう。
指示してきた側は、まずこれを頼んだら次にこれを頼もう!と考えているかもしれません。
1の例
例えば、接客業で働いているとします。先輩からレジの清算をお願いされたとします。
指示待ちの人間は、レジの清算を終えたら終わりました。と報告し次の指示をただ待つでしょう。
しかし、指示してきた側の気持ちになって考えてみてください。あなたならレジの清算が終わったら次にどんなことを頼みたいですか?
私なら、レジのお釣りの補充です。そして、1万円札などのお釣りで返すことのないお金を防犯のため金庫に入れる。そしてレジ周りの掃除や備品の補充です。
でも、レジ清算が終わったから何も言わず掃除などを始めてはいけません。レジの清算が終わったら次にすぐに頼みたいことがある場合もあるでしょう。なのでレジの清算が終えたら、まずは終わったことを報告しましょう。
もし次の指示がなさそうなら次の指示が来るまでボーとするのではなく、レジのお釣りの補充や1万円札を金庫に入れておきますか?と確認してみてください。
そして、お願いされたら次からはその流れが「レジ清算」の一連の流れとして、あなたの仕事になるはずです。そうなれば、先輩もそれを把握するので次からは、聞くことなく補充などをしても良いでしょう。そして、それが終わったらレジ周りの掃除をしながら備品整理・補充をしておく。
2.指示されたことと同時に出来ることを探す
指示された作業だけをただ何も考えず行うのではなく、少しでもお店の利益になることを考えたり、会社のためになることを考えて行動することで「あの人は考えて自ら行動している」と思ってもらえることもあるでしょう。
2の例
例えば、コンビニで働いているとします。
朝、店長から陳列整理をお願いされたとします。指示待ち人間は、ただお店に並んでいる商品をパーとみて並びがぐちゃぐちゃになっているところだけを直して終わるでしょう。
しかし、先を読んで仕事ができる人間は「陳列整理」をしながら色々なことを同時にします。
陳列整理をしながら売れ筋商品をなんとなく頭の中に入れておく。そうすることで、発注などを任せられた時に売れ筋商品などを切らさないように発注出来たり。
お昼にお弁当やおにぎりがすぐ売れてしまうようなら、在庫は店舗の奥にどれくらい余っているのか?を把握しておいて、売れる時間帯に陳列棚がスカスカにならないようにしておくなどの工夫をしておく。
商品にほこりなどが溜まっていると嫌がるお客さんもいるので、陳列整理をしながら拭き掃除も行っておく。
など「陳列整理」をお願いされたとしても、同時に出来ることは沢山あるでしょう。
会社のためになることや利益になること、効率よく作業が終わるために出来ることなど指示された事と同時に出来ることがないか探すのも「指示待ち人間」から脱却する方法の一つです。
3.1日を通して仕事内容を考えてみる
指示待ち人間を改善するためには、今日1日の仕事内容を思い浮かべてみて自分に出来ること、やらなくてはいけないことを指示される前にやっていくことも重要です。
出勤して朝の準備が終わったらまず、1日を通しての仕事内容を思い浮かべてみてください。今現状、足りてない、出来てないところはありませんか?
それを出来ることから、率先して終わらせていくのです。
それを上司や先輩から「あれやって」と言われる前に率先して行う癖をつけることで、自然と指示待ち人間を脱却できているはずです。
3の例
アパレルで働いていたとします。お昼の12時からお客さんが沢山来るお店だとします。
朝の9時に出勤したらまずしておくことはどんな事でしょうか?
・12時にお客さんが大勢来ることに対しての備えは出来ているか?
・レジのお釣りは足りるか?
・レジ袋は、補充がしっかりあるか?
・レジ袋は、混雑時にすぐに出せるようになっているか?
・試着室は、綺麗に掃除されているか?
・売れ筋商品の在庫は、切れていないか?
・商品はきちんと畳まれているか?
・新商品などのオススメポイントは、把握できているか?
など、1日の作業を通してやること、やらなくてはいけないことは沢山あります。
4.その作業の先を考えて必要になるかもしれないことをやる
指示待ち人間を直すには、今行っている作業のその先を考えて先回りして行っておくことも重要です。「この作業をしたら、次にこの作業が必要になる」と思ったことを先にしてしまうのです。
そして、その先回りの作業のことを頭に入れておくことで、今現在している作業の無駄な修正も減るので効率もアップするでしょう。
4の例
資料作りを行っているのなら、それは何に使うのか?何のために使うのか?を考えて資料を作っておくと無駄な修正も減り、効率アップも出来るでしょう。
そして、用途に合わせてすぐに使えるように準備しておくといいです。会議で使う資料だとしたら、会議中は、データとして皆に配りパソコン上で確認するのか?それとも紙面で渡すのか?それによっても、その先の作業は異なるはずです。
もちろん資料の内容が上司からオッケーが出ないとコピーや配ることも出来ませんが、パソコン上で見る場合と紙面で見る場合だと見やすいものも変わってきますよね。
他には、上司から毎週売り上げや成果の状況を確認されているようなら、「どうなっている?提出して」と言われる前にしっかりと整理をして聞かれるであろう事をまとめて、すぐに提出できるようにしておくなどです。言われる前に、資料などにまとめて先に提出しておいてもいいでしょう。
5.他の作業との繋がりを考える
今、行っている作業が他の作業と重なっている部分はないか?考えてみることも大切です。
今している作業の準備と他の作業の準備などが共通の場合も、二度手間をなくし効率よく仕事が終わるのでそういったところを見逃すことなく、行っていくことで周囲からの評価も上がっていくでしょう。
5の例
例えば、ある作業をするための準備が、他の作業の準備と同じだった場合、その準備したことを他の作業にも適用させるのです。
そして、先読みをして「同じ準備で出来る作業なのでもうしておきました!」と報告すれば、「使えるやつだ」という評価にもつながるでしょう。
または、他の人が行おうとしてる作業の準備と自分が終えた準備が同じであったら、そのままその人に渡せばその人はその準備をしなくてもすぐに取り掛かれますよね。
6.素直に聞く
自分で考えて、率先して作業が出来るようになればそれがベストかもしれません。
しかし、最初は誰でも分からないものです。入ったばかりの職場ならなおさらでしょうし、そこの職場の流れなどが把握できてないと難しいかもしれませんね。
そんな時は、もう素直に「何かすることはありませんか?」と上司や周囲の人に聞くことが大事です。
自分の頭で考えず聞くなんて、それこそ指示待ち人間じゃん!と思うかもしれませんが、「何かすることはありませんか?」と「率先して自ら聞いて仕事を覚えようとしたり仕事をしようとする人」と「聞かずにボーとしている人や聞けずに悩んでいて結局何もしてない人」では、周囲からの評価は大きく異なります。
ここで大事なのは、自ら「何か仕事はありませんか?」と仕事を取りに行っていることです。
この聞くという作業は、「時間があるので、自分にも仕事をください!」というアピールなのです。
入ったばかりの職場なら、このように素直に聞いてその職場の雰囲気や流れを掴んでから、上記で紹介した別の方法を試すなどがオススメです。
もし入ったばかりの職場でなくても、このようなアピールをして素直に聞くのは問題ありませんが、毎日そればかりだと「自分で考えてやれ」と思われてしまうので、ほどほどに。
もしどうしても分からない場合は、素直に聞いて、もらった仕事を元に上記の1~5の改善策を参考に考えて自分に出来ることを少しずつ増やしていけるようにしてみてください。
聞けずに一人で悩んで結局何もしてないよりは、自分からどんどん仕事を取りに行くほうが周囲からの印象はいいはずです。
指示待ち人間にならないためには先読みと行動
「指示待ち人間」にならないためには、相手が求めていることを先読みし、行動していくことが重要です。
先読みするだけで実際に行動が出来ていなければ、誰にも伝わらないので考えてみたことを実際に行動にしてみることが大切です。
しかし、最初は「本当にこれしてもいいのかな?」と不安になるかもしれません。そんな時は、素直に上司や先輩などに聞いてみてください。
「聞かずに一人で悩んで結局何も出来てない人」と「自分から質問などをして仕事を覚えようとしている人」では、周囲からの印象も大きく異なります。
そして、教えてもらった仕事や作業内容から、次に出来ることを自分なりに考え、自ら行動していくことで自然と「指示待ち人間」から卒業出来ているはずです。
さらに自ら得た仕事を効率良く終えれば「仕事ができる人」と評価されるはずです。
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